突然ですが、『切腹の間』と呼ばれる間取りがあるのをご存知でしょうか。

四畳半(4.5畳)の和室が存在する家に、やらかしてしまうと誕生する悲劇です。

我が家でも、危うく「切腹の間」が誕生しかけました。

というか、一旦、誕生しました。笑。

知らなければ、知らないまま誕生してしまうのが、「切腹の間」です。

ネットで見ていてたまたま知っていた為、我が家は設計の段階で指摘しましたが、同じタイミングで家を建てた知人は、「やべえ、うち、思いっきり切腹の間だ・・・」と後悔されていました。

和室が四畳半になっている間取りの家は多く、建売の内見に行ったときも何度か見かけました。

四畳半の和室に潜む悲劇を阻止すべく、以下、ご紹介します。



KIRO-岐路-

四畳半の和室の設計、「切腹の間」にする?祝儀敷きにする?


KIRO選択ポイント

  • 4.5畳の和室がある。
  • どちらかと言えば、縁起が悪いのは避けたい。


選択

「切腹の間」ではなく、基本的な畳の敷き方にしました!


4畳半(4.5畳)の和室の悲劇:切腹の間とは

『切腹の間』とは

『切腹の間』とは、文字通り、昔、武士が切腹する為に使用した間取り(畳の敷き方)です。

<切腹の間>
当時、風車の形の中心(半畳)に武士が腰掛け、切腹をしていました。

また、切腹の間の隣りには三畳間を隣接させ、切腹後の検死に利用していたと言われています。


『茶室の間』として利用する敷き方

同じような風車の形でも、切腹の間(卍)とは逆方向に畳を敷くことで、『茶室の間』となります。

<茶室の間>
自分の家に風車のような形をした4.5畳の和室があった場合は、卍か逆卍かを確認してみましょう。

切腹の間については気にされる方もいるので、大体は茶室の間になっている・・・ハズです。


四畳半の基本:祝儀敷きとは

畳の敷き方には『祝儀敷き』と『不祝儀敷き』と呼ばれる敷き方があります。

ここでは、四畳半の和室において、祝儀敷きと呼ばれる敷き方についてご紹介します。


<祝儀敷き>
「祝儀敷き」というとたいそうな響きですが、「基本」というか、「一般的」というか、普通の敷き方です。

対して、4枚の畳の頂点が1点で接することで、畳の辺が十字になってしまう敷き方が『不祝儀敷き』と呼ばれています。

基本的には不幸があった際に利用する敷き方が不祝儀敷きですが、寺院であったり旅館の大広間では不祝儀敷きになっています。


我が家の和室に4畳半の悪魔『切腹の間』が誕生

ある日のこと・・・

家が完成して数日経ったある日のこと。

ふと、我が家の和室の違和感に気付きました。

<違和感を受けた我が家の和室>

おや?

・・・ハッ!?

目を疑いました。

切腹の間の存在は知っていました。

設計の段階で畳の敷き方も指示していました。

ただ、自分の家に『切腹の間』が居らっしゃるというまさかの現実に震えました。


設計書チェック

すぐに設計書を再確認しました。

<和室の設計書>
「・・・ですよね!?」

・・・ということで、設計書をガン無視して切腹の間が誕生していたことが発覚。




祝儀敷きへ敷き直し

業者にTEL。

設計書と違うことを説明し、アフターで畳の敷き直しをお願いしました。

<変更後(今の和室)>

・・・めでたしめでたし!


結果


報告

和室を寝室として実際に使用しており、『切腹の間』で寝ているという感覚が個人的に気持ちのよいものではなかった為、畳を敷き直したことでスッキリしました。

また、錯覚の効果かと思いますが、中心に半畳がある(切腹の間)よりも、今の和室の敷き方の方が広く感じます

そこは特に狙ったわけではありませんでしたが、思わぬ効果があったためご報告します。

なお、もっと厳密に縁起やルールの良し悪しを気にするのであれば、半畳の位置(方角)をどうすべきとか諸々ありますので、別途ご確認いただくと良いかと思います。

畳は部屋に合わせて調整して綺麗にはめている為、思っているよりも簡単に敷き直しができるものではありません。

そのため、畳の敷き方は設計段階でちゃんと考えて詰めることをおすすめします。

ちなみに、茶室の間の敷き方にするのが一般的には多いようです。


<最後に大切な補足>
ここまで書いておきながら、実は、切腹の間については明確な出典があるか怪しいです。
切腹について調べても、広めの部屋(もしくは外)に敷いた敷き物の上で切腹人が座り、周りに介錯人(切腹の補佐として斬首をしてくれる人)が居るというイメージが強いです。
肝心の四畳半の切腹の間については、どこを見ても、「~らしい」「~だそうです」という曖昧な表現ばかりです。
個人的には、真偽不明につきあまり神経質になる必要はないのでは?というのが現時点での見解ですので、もしここで言う切腹の間になっていたとしても、「諸説あるらしい」ぐらいの気持ちで良いかと思います。

以上
https://www.kirocloak.com/wp-content/uploads/2018/03/seppuku_no_ma_img001-1024x707.jpeghttps://www.kirocloak.com/wp-content/uploads/2018/03/seppuku_no_ma_img001-150x150.jpegKIROcloak住宅購入マイホーム突然ですが、『切腹の間』と呼ばれる間取りがあるのをご存知でしょうか。 四畳半(4.5畳)の和室が存在する家に、やらかしてしまうと誕生する悲劇です。 我が家でも、危うく「切腹の間」が誕生しかけました。 というか、一旦、誕生しました。笑。 知らなければ、知らないまま誕生してしまうのが、「切腹の間」です。 ネットで見ていてたまたま知っていた為、我が家は設計の段階で指摘しましたが、同じタイミングで家を建てた知人は、「やべえ、うち、思いっきり切腹の間だ・・・」と後悔されていました。 和室が四畳半になっている間取りの家は多く、建売の内見に行ったときも何度か見かけました。 四畳半の和室に潜む悲劇を阻止すべく、以下、ご紹介します。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || <切腹の間> 当時、風車の形の中心(半畳)に武士が腰掛け、切腹をしていました。 また、切腹の間の隣りには三畳間を隣接させ、切腹後の検死に利用していたと言われています。 『茶室の間』として利用する敷き方 同じような風車の形でも、切腹の間(卍)とは逆方向に畳を敷くことで、『茶室の間』となります。 四畳半の基本:祝儀敷きとは 畳の敷き方には『祝儀敷き』と『不祝儀敷き』と呼ばれる敷き方があります。 ここでは、四畳半の和室において、祝儀敷きと呼ばれる敷き方についてご紹介します。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || <祝儀敷き> 「祝儀敷き」というとたいそうな響きですが、「基本」というか、「一般的」というか、普通の敷き方です。 対して、4枚の畳の頂点が1点で接することで、畳の辺が十字になってしまう敷き方が『不祝儀敷き』と呼ばれています。 基本的には不幸があった際に利用する敷き方が不祝儀敷きですが、寺院であったり旅館の大広間では不祝儀敷きになっています。 我が家の和室に4畳半の悪魔『切腹の間』が誕生 ある日のこと・・・ 家が完成して数日経ったある日のこと。 ふと、我が家の和室の違和感に気付きました。 <違和感を受けた我が家の和室> おや? ・・・ハッ!? 目を疑いました。 切腹の間の存在は知っていました。 設計の段階で畳の敷き方も指示していました。 ただ、自分の家に『切腹の間』が居らっしゃるというまさかの現実に震えました。 設計書チェック すぐに設計書を再確認しました。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 祝儀敷きへ敷き直し 業者にTEL。 設計書と違うことを説明し、アフターで畳の敷き直しをお願いしました。 <変更後(今の和室)> ・・・めでたしめでたし! 結果 報告 和室を寝室として実際に使用しており、『切腹の間』で寝ているという感覚が個人的に気持ちのよいものではなかった為、畳を敷き直したことでスッキリしました。 また、錯覚の効果かと思いますが、中心に半畳がある(切腹の間)よりも、今の和室の敷き方の方が広く感じます。 そこは特に狙ったわけではありませんでしたが、思わぬ効果があったためご報告します。 なお、もっと厳密に縁起やルールの良し悪しを気にするのであれば、半畳の位置(方角)をどうすべきとか諸々ありますので、別途ご確認いただくと良いかと思います。 畳は部屋に合わせて調整して綺麗にはめている為、思っているよりも簡単に敷き直しができるものではありません。 そのため、畳の敷き方は設計段階でちゃんと考えて詰めることをおすすめします。 ちなみに、茶室の間の敷き方にするのが一般的には多いようです。 <最後に大切な補足> ここまで書いておきながら、実は、切腹の間については明確な出典があるか怪しいです。 切腹について調べても、広めの部屋(もしくは外)に敷いた敷き物の上で切腹人が座り、周りに介錯人(切腹の補佐として斬首をしてくれる人)が居るというイメージが強いです。 肝心の四畳半の切腹の間については、どこを見ても、「~らしい」「~だそうです」という曖昧な表現ばかりです。 個人的には、真偽不明につきあまり神経質になる必要はないのでは?というのが現時点での見解ですので、もしここで言う切腹の間になっていたとしても、「諸説あるらしい」ぐらいの気持ちで良いかと思います。 以上日々の選択と結果のご紹介。